取締役会の決議の省略

2017年12月13日

こんにちは。
司法書士・行政書士の千葉諭です。

 

取締役会の決議の省略 についてご紹介します。

取締役会決議の省略とは

取締役会設置会社においては、定款で定めることにより、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案した場合、議決に加わることのできる取締役の全員が書面(または電磁的方法)により、意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の取締役会の決定があったものとみなされます。

ただし、監査役設置会社の場合においては、監査役が当該議案について異議を述べたときは、取締役会を省略することはできません。

要件は?

取締役会設置会社においては、次の条件を満たすことで、取締役の決議を省略することができます。

(1)取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案した場合

(2)取締役の全員が書面又は電磁的記録で同意の意思表示をしたとき

(3)ただし、監査役設置会社にあっては監査役が異議を述べた場合を除く

(4)定款で定めることが必要

株主総会の決議の省略と大きくちがうところ。

それは、取締役会の決議の省略は、「定款」にそれを行うことが出来る旨の規定があることが必要なんです。

取締役会議事録の記載事項

取締役会の決議の省略を行った際にも、取締役会議事録を作成することは日必要です。

決議省略の場合の取締役会議事録の記載事項は次のとおりです。

① 取締役会の決議があったものとみなされた事項の内容

② ①の事項を提案した取締役の氏名

③ 取締役会があったものとみなされた日

④ 議事録の作成にかかる職務を行った取締役の氏名

 

株主総会の場合同様に、この手続きを執る会社も増えてきました。

やはり、取締役の方々が同意した旨のエビデンスが残るからでしょう。

特に大企業の子会社等に、よく見られますね。

ただし、先程記載しましたが、「定款」に規定があることが必要。

これは大事です。

例えば、この制度を使った取締役会議事録を用いて、登記手続きを行う場合。

この制度をそもそも利用できるのかを明らかにするために「定款」を添付します。

個人的には便利な手続きですので、この制度を利用したい方は是非ご相談下さい。

定款の変更手続を初めとして、取締役等への同意依頼書・同意書の作成方法決議を省略した場合の取締役会議事録の作成方法などをサポート致します。

専門家がみる企業法務

役員・取締役に関するその他のブログ

東京都内であれば直接お伺いしてご相談が可能です!

LINEからなら簡単・気軽にお問い合わせできます

千代田区九段下の司法書士へ相続や企業法務の無料相談