取締役の人数(権利義務取締役とは)

2020年1月27日

こんにちは。

司法書士・行政書士の千葉です。

 

さて、本日は【取締役の人数】のお話です。

株式会社や有限会社では、通常、定款に【○名以内の取締役を置く】といった定めがなされていますし、ご覧になることも多いと思います。

では、○名以内なら何名でもよいのでしょうか?

よく問題となるのは、取締役会設置会社です。

取締役会設置会社の取締役の員数

取締役会を設置している会社は、最低3名以上の取締役を置く必要があります。

ちなみに、取締役会設置会社では、監査役最低1名以上が必要です。

総勢4名、かなりの人数を用意しなければなりませんね。

昨今では、この最低限の員数規定が会社の足を引っ張ることも多々あります。

権利義務取締役とは

さて、取締役会設置会社で取締役がちょうど3名しかいなかった場合、その内の一人が取締役を降りたいといって辞任することができるのでしょうか?

答えは、NO!です。

会社法や定款で定められた取締役の定員を欠く場合、任期の満了や辞任によって退任した取締役は、新しい取締役が就任するまで引き続き取締役としての権限を有するとともに、義務をも有します。

怖い話ですね。自分は辞任したと思っていたのに・・・責任を負う・・・

最近の傾向は

会社法が改正されてから、取締役1名のみの会社も認められるようになりました。

しかし。

これは、定款変更をして、取締役会設置会社である旨を廃止することが必要です!

そして、第三者対抗要件を具備するために、登記手続きも行います。

今まで、単に名前を借りていただけの取締役や、親族の名前を無理に使用していた、といったケースが現実にありました。

このようなミスマッチを解消するのが、取締役会設置会社の廃止なのです。

このように、取締役会を廃止して、取締役の員数を2名以下にするケースは、最近よく見られます。

まとめ

いかがでしょうか?

会社を経営されている皆さんの中には、思い当たること方もいらっしゃるのではないでしょうか。

弊事務所では、このような取締役設置会社を廃止する、もしくは、監査役設置会社を廃止する、といった手続きを数多く手がけてきました。

ご覧になられた皆様、少しでも気になった方々、是非、ご連絡ください。

きっと、よい解決策が見つかるものと思います。

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